相続って誰に相談すればいいの?

親族が亡くなった際には、気持ちの整理も付かないまま、様々な手続きを行っていきます。
葬儀などが終わって、少し落ち着いたころに相続のことについて、じっくりと考えられるかと思いますが、その時誰に相談すべきなのか迷うことが多いかと思います。
誰に相談をすべきか、整理をしながら考えていきましょう!
あなたは相続難民なっていませんか?

そもそも相続は人生でも数回しか経験するものではありません。
誰に相談をすべきかもわかりません。
相続の相談を受け付けている業種は多くあります。
しかし、ケースによって相談すべき先が違ってきます。
例えば、相続税が発生する方は税理士さんに相談するかもしれませんし、
家族で遺産分割がうまくいかない方は弁護士さんに相談するかもしれません。
実は相続の窓口は一つではありません。
どんなケースの場合に相談すべきかを確認していきましょう!
弁護士…争族となった場合
司法書士…相続で不動産登記が発生する場合
行政書士…金融資産の名義変更のみの場合
信託銀行…資産家でまとめて管理をお願いしている場合
税理士…相続税申告が発生する場合
不動産鑑定士…相続申告を行う中で不動産の割合が高く、
評価額が著しく高い場合
不動産業者…相続申告を行う中で不動産割合が高く、
遺産分割等で不動産分割や納税資金として現金化が必要な場合
それぞれで得意分野が異なります。
しかも、専門家として業務を行っている部分は相続の一部分のため、
一か所ですべてを解決しようとせずに必要な先へ相談すべきです。
しかし、関わる人が増えるだけ費用がかさんでしまいますので、
どこへ相談すべきかをじっくり検討しましょう。
ここからは注意が必要な相続について触れておきます。
相続トラブルが多いのは”不動産”が絡む相続

公平に分けることができない不動産は相続資産の中でもトラブルに結び付きやすい資産です。
相続財産が現金1億なら、4人で2500万ずつ分けることも簡単にできますが、不動産が絡むとそう簡単にはいきません。相続財産が現金500万に自宅9500万の場合、単純に4分1ずつするわけにもいきません。しかも、自宅は住まいとして利用しているため、そのまま維持する必要があります。しかし、現金が不足している場合、相続税が納められない事態となり、泣く泣く自宅を売却するケースもあります。
資産として魅力的な不動産ですが、相続となるとトラブルのもとになりやすい傾向があります。
相続資産の中に不動産が含まれる場合何に注意していけばよいのでしょうか?
原因を確認していきましょう。
「不動産の評価額=売れる価格」が勘違いの原因!?

相続税申告を行うと所有不動産の評価額を税理士が計算をしてくれるはずです。
多くの方がこの評価額を売れる価格と勘違いしています。
実際には路線価評価で1億の土地が売却をしてみると1000万ほどでしか買い手がつかないこともあります。
あくまで相続税申告の評価額は机上での計算となります。市場での買取価格等とは別のものであるため、評価額で必ず売れるわけではありません。
これを勘違いしてしまっていると、
Aさん(評価額3000万)
現金1000万
有価証券2000万
Bさん(評価額3000万)
現金300万
不動産2700万 ⇒ 実際に売却後、現金500万
のように思っていた通りの分割ができないケースが散見されています。
このようなことが起きないようにどうしたらいいのでしょうか?
不動産が絡む相続で忘れてはいけない相談相手、”不動産屋”

不動産が絡む相続で軽視されがちなのが、不動産屋です。
しかし、相続財産に不動産が含まれている場合には不動産屋への相談が非常に大事になってきます。
不動産屋=不動産取引のプロです。
相続資産の不動産をどのように売るべきなのか、そしていくらで売れるのか?
事前に確認しておくことが大切です。
相続した資産が売却ができない(現金化しにくい)不動産であれば、
遺産分割協議の内容も変わってきます。
評価額から著しく取引価格が低い不動産であることもあれば、取引額を踏まえての分割案が必要です。
一度必ず、確認を取っておくとよいでしょう。
多くの不動産業者で査定等は無料で行っていることが多いです。
一度相談をしてみると良いともいます。
まとめ

不動産が絡む相続の場合、特に相談すべき相手が多くなります。
しかし、しっかりと自身が相談すべき相手を整理して、
漏れなく相談を行うことが相続で失敗しないための秘訣です。
相続は相続申告までの時間が限られ、思っているほど申告までの時間がありません。
事前に相続が発生した場合の動き方を検討したり、
事前に資産の現状を把握しておくことを心掛けておくといいかと思います。